看護師として同じ職場で働き続けることに不安を感じたり、移動を考えたりしたことがある看護師は少なくないと思います。
そこで今回は、ずっと同じ病院で働くことにメリットやデメリットを紹介します。
今の自身と照らし合わせて、是非最善の道を選んで頂ければ幸いです。
同じ病院で働き続けるメリット
メリット1.病院のやり方や仕組みに慣れて、働きやすくなる
長く同じ職場で働くと、病院のやり方や仕組みに慣れて行きます。
なのであまり神経や頭をフル回転させなくても業務自体はすんなりこなしていけるようになるので、体や心の負担が軽くなります。
複雑な疾患や手術、あまり見かけない疾患などは毎回対応が変化することになりますが、予定手術やその科によく来る疾患だったりすれば、ある程度はパターン化されるので、患者さんの変化やちょっとした急変にも早期に気づけることができるようになります。
メリット2.責任のある仕事を任されるようになる
長く働きキャリアが形成されていけば、自然と自身の立場も上がると思います。
後輩を指導したり、より上級なスタッフが任される仕事が自分に振られるようになります。
新しい仕事を任されることは、新しいストレスにもつながりますが、さらに自分を成長させるいい機会になります。
メリット3.管理職につける
管理職になる為には、それ相応の経験と実績が必要になります。
転職の理由にもよりますが、転職を繰り返す場合よりも、同じ病院で長く太く働く方の方が、病院としても管理職に起用したくなります。
ただ、病院によっては管理職は2部署以上の経験を持っている必要があるなどのルールがあったりするところもありますので、注意が必要です。
メリット4.職場の福利厚生を最大限利用できる(キャリアアップなど)
長年同じ職場で勤めることで、その職場でのキャリアはどんどん蓄積されて行きます。
キャリアの蓄積は専門看護師や認定看護師になりたい人、海外留学をしたい方などに特にメリットになる可能性が高いです。
勤続年数が長い人は必然的に病院からの信頼も得られやすく、資格の推薦や留学の支援などを受けることができやすくなります。
資格や研修、留学の支援となると病院側も一定の条件を提示してくることが多いです。
例えば、
✔︎連続勤続年数5年以上
✔︎資格取得後や研修後に数年以上、同施設で勤務すること
✔︎資格取得後や研修後に報告会を設けること
✔︎病院内の階級●●以上
などです。
メリット5.その科のスペシャリストになれる
同じ職場で働き続けると、その科特有の疾患や手術などに精通します。
珍しい疾患でも珍しい手術でも、長く働けば必然的に看護をする機会は増えますし、時にはより重症な人を見ることも多くなります。
なので、どんどんその科での専門性が増して行き、スペシャリストとして働くことができるようになります。
また、長く働けば、患者や家族対応、医師とのコミュニケーションなどの難しい症例に出会うことも多くなり、科のスペシャリストだけでなく、看護師としてスペシャリストになることができるでしょう。
メリット6.人間関係が円滑になる
普段どのように職場の人間と接しているかにもよると思いますが、多くの人は、長く働くことで人間関係が円滑になります。
同じ職場でベテランになっていけば、様々な会議や他科に顔を出すこともありますし、病院の様々なスタッフが顔だけでなく名前も覚えてくれるようになります。
自分の職場で、存在感が出てきて色んな人とコミュニケーションが取れるようになるだけでなく、その部署に関連する他職種の方々ともコミュニケーションをとる機会が増えるので、人間関係の幅も広がります。
日々誠実に仕事をこなしていれば、周りからも信頼されますし、良い人間関係がどんどん新しく生まれて行き、さらに職場で働きやすくなっていくでしょう、
メリット7.退職金がもらえる
一般的に退職金は勤続年数が増えるごと増えて行きます。
特に新人として入った看護師がやめて行きやすい3〜4年目までは退職金はあまり増えませんが、それ以上の年数になると目に見えて退職金が増える傾向にあります。
中には勤続年数が二桁を超えても大した退職金が貰えない施設もあります。
その施設でよほど働きやすければ継続する価値はあると思いますが、自身がその職場に色んな不満があるなら新しく長く働ける職場を見つけた方が、最終的にはメリットになる可能性があります。
長く働けて、福利厚生もしっかりしている職場を探すなら、ぜひ転職サイトを活用しましょう。
転職サイトに関しては下記記事を参照してください。
メリット8.高額ローンを組みやすくなる
高額なローンを組む際に、同じ職場で長く働いていることは経済的な信用に繋がります。
なので、病院等に長く勤務しているとローンを組む際に有利になることがあります。
なんか新しい事業を始めたい!って時に銀行からお金を借りるのもとてもスムーズになります。
同じ病院で働き続けるデメリット
デメリット1.知識や経験が偏る
メリットの裏を返せばという話になりますが、同じ職場で長く働くと専門性は磨かれますが、知識や経験が偏る可能性があります。
しかしこれをデメリットととるかどうかはその人に寄ります。
デメリット2.職場環境が悪くても我慢するしかない
長く働き続けるということはその職場から離れられないことを意味します。
自分がその環境を良しとしていないならば、どんなに環境が悪くても我慢しなくてはならないため、デメリットとなります。
デメリット3.今よりも良い環境があってもそれに気づけない
同じ職場で働き続けていると、他の職場で働いている姿を想像することができません。
自分の働いている職場が自分のスタンダードになるため、それ以上にいい職場が実際に存在していてもそこに気づくことができない可能性があります。
本当に自分が満足している職場でないのであれば、全国のどこかには必ず自分が満足する職場が存在します。
そういう人は転職を本気で考えてなくても、とりあえず転職サイトに登録して理想の求人を時間をかけて探してみるのもアリかもしれません。
デメリット4.転職後のギャップに悩む可能性がある
同じ職場で長く勤務を続けていて、いざ転職をした際に自分が思っていた以上に今まで通り上手く働けないことがあります。
どうしても職場が変わると今まで自分が当たりまえと思っていたことが、通用しないことがあります。
そんなギャップを感じてしまう可能性があるのが、デメリットの一つと言えるでしょう。
デメリット5.多くのキャリアを積めるチャンスを逃す可能性がある
同じ職場で働き続けると、そこで準備されている以外のキャリアを積むことが難しくなる可能性が高いです。
積めるキャリアは職場によって様々で、自分が将来どのように働きたいかが明確になっているならば、同じ職場ではなく、その目標に沿った職場を探す方が自分のためになるでしょう。
逆に将来の自分の働き方が「今と相違ない」または「まだ明確でない」のであれば、あえて職場を変える必要はないと感じます。
現役看護師で様々な人を見てきた実際の声
私は看護師を続けていく中で多くの出会いと別れを経験しました。
✔︎職場環境が辛くてやめた人
✔︎大学院に進学した人
✔︎今の職場にマンネリ化した為に転職した人
✔︎海外留学の為にやめた人
✔︎寿退社、産休でやめた人
✔︎心が病んで辞めた人
✔︎人間関係に悩んで辞めた人
など、多くの方を見送ってきました。
幸いにも私の働く病院はいろんな理由で辞める方も多かったですが、他の病院で働いてから
「やっぱりうちの病院がいい!」
といって戻ってこられる方がかなり多いです。
他の職場で働いた先輩や後輩の話も聞きますが、職場を変えるメリットをあまり感じなかったという声が8割強でした。
外に出て、初めて自分の職場の良さに気づく方も多いです。
しかし一度退職してしまうと、退職金もまた一からになってしまいますし、退職によるデメリットも大きくなってしまうので、長く働いている方はその辺もしっかりと考えた上で転職することをオススメします。
今よりもいい職場を探したい方へ
今よりも良い職場を探すためには、転職サイトを利用するのが王道です。
下記記事にオススメの転職サイトを紹介していますので、是非参考にしてみてください。
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