看護師として働く上で誰もが気にするのが勤務形態だと思います。
看護師には様々な勤務形態が存在しますが、内容を把握していますか？？
勤務形態一つとっても、看護師の世界ではその働き方は多岐に渡ります。
人によって、
「夜勤が辛い、夜勤が好き」
などの好みの問題から、
「子育てしてて、時短で働きたい」
など社会的な背景を持っている方もいらっしゃいます。
今回は、看護師の勤務形態について、現役看護師の私がお伝えします。
一般的な勤務形態
一般的に看護師業界は2交代制と3交代制の2制度がとられています。
多くの病院の募集要項はこの二つしか書いていないことが多いです。
2交代制
2交代制は日勤と夜勤の交代勤務。
日勤は実働で約8時間勤務で夜勤は約16時間勤務です。
一般的な開始と就業時間は
日勤が「8時前後～17時半前後」
夜勤が「16時前後～9時前後」
が多いと思います。
２交代制では、夜勤の勤務時間が３交代制の勤務の倍になるため、疲労度もその分増えます。
しかし３交代制のように「日勤後に少し休んでから夜中病院に来て、続けて深夜」をしたり、「深夜後に仮眠をとってその後に夜勤」をしたりすることがないため、プライベートの時間はしっかりともて、体もしっかり休めることができます。
勤務は長いけれど、働いた分、職場から解放される時間も長くなるということです。
長時間勤務は年齢が増すほど体への負担を感じやすいため、若い人は比較的２交代制を好む傾向にあります。
ちなみに休憩時間は労働基準法で8時間働いたら1時間と決まっているので、夜勤は基本的に2時間程度の休憩時間になるのが一般的です。
✔︎プライベートが充実する
✔︎体への負担が大きい
3交代制
3交代制は日勤と準夜勤と深夜勤の交代勤務。
各々実働で約8時間勤務になります。
こちらは一般的に
日勤は「8時前後～17時前後」
準夜勤は「16時前後から1時前後」
深夜勤は「24時前後から9時前後」
になります。
三交代勤務は勤務時間が短い代わりに、プライベートの時間が２交代制どよりも短くなる傾向にあります。
日勤の後の深夜などだと、休む時間も6時間程度しかなく、羽を伸ばして出かけることも、飲みにも行けず拘束されたような気持ちになる方もいます。
子育てをしていて、長時間家を空けたくない人や、体力的に長時間勤務が難しい人に好まれる勤務形態です。
✔︎勤務時間が３交替より短い
✔︎体への負担が少ない
✔︎あまり休めず次の勤務が始まることがある
✔︎プライベート時間が長期間取りにくい傾向にある
変則勤務
看護師求人の中には変則２交代などと書かれていることがあります。
２交代で勤務はしているが、開始時間や終了時間がその日によって変わったりすることがあり、それを変則勤務と呼んだりします。
勤務時間が少しずれたりするので、そういった意味で少し生活のリズムは崩れてしまう可能性はあります。
しかし、開始時間が遅くなったりすれば朝少しゆっくり眠れたりなど、メリットもあります。
休憩時間
労働基準法で8時間勤務すれば1時間の休憩をとることが義務付けられています。
8時間勤務の人は1時間の休憩、16時間勤務の人は2時間の休憩が基本的にはとれます。
逆に夜勤中など落ち着いていて暇な時はいつもより多く休憩時間を取ることもあります。
ベテランスタッフが多い部署になると、急変時も対応がスムーズに行えたりするため、病棟やフロアにできるだけスタッフがたくさんいるという状況を作る必要性が薄まります。
つまり、長時間休憩を回すことができるようになるので、「ベテランの多い職場の休憩時間は長い」という部署も多く見受けられます。
特殊勤務形態
病院によっては上記の勤務形態の上に
長日勤
遅番勤務
時短勤務
夜勤専従
などの勤務があることがあります。
それぞれの特徴を知って、自分に合う勤務形態を探しましょう。
長日勤
日勤開始時間は他の日勤と同じですが、終了時間が通常よりも遅くなり11時間程の実働になります。
長日勤を採用している病院は夜勤の時間が短かったりするので、その勤務形態が合うかどうかはその人次第になります。
残業で長くなってしまう人がいるなら、長日勤である程度決まりとして働いた方がよいと思う人も多いようです。
ちなみに長日勤の次の日に日勤なんてこともあるそうです。
給料は多くもらえるけど、体に負担がかかるというのが長日勤の特徴の1つです。
遅番勤務
遅番勤務は日勤の開始時間よりも3~5時間程度遅れて（およそ12時前後）、8時間実働の勤務形態です。
勤務交代時にバタバタする病棟や手術が夕方に終わる傾向にある病棟によく採用されている印象です。
基本的に遅番勤務の翌日に日勤ということはなく、遅番勤務の翌日は休みか準夜勤以降になります。
朝の出勤が通常よりも遅いので、子育てをしている方や朝が弱い方にも好まれる働き方です。
時短勤務
正確には育児短時間勤務と言います。
法律的には3歳までのこどもを育てている親が取得可能です。
勤務時間は原則1日6時間となっており、私の病院でも9時に出勤して15時に帰宅する人がいます。
時短勤務にはいくつか注意点があります。
・給料は時短分減ってしまうこと
・残業代が一切申請できない
時短勤務は採用している病院がある程度限られてしまう場合もあるので、気になる病院があればしっかり確認をすることをおすすめします。
夜勤専従
専従というだけあって、月に夜勤のみを行う勤務形態になります。
回数はおおよそ9~10回/月です。
夜勤だけを行うので、ある意味リズムが一定化しており、慣れれば体調を崩すことなく生活できます。
夜勤には夜勤手当というものもつくので、給料もその分増えますので、この形態を好む人も多いです。
夜勤専従に関しての詳しい内容は下記記事を参照して下さい。
夜勤専従には得手不得手が顕著なので、心と体に負担のないような働き方を探しましょう。
連続勤務に関して
夜勤明けのあとにどんな勤務がくるのか、気になりますよね。
基本的には
準夜勤後に日勤
深夜勤後に日勤
日勤後に深夜勤
深夜勤後に準夜勤
など24時間以内に次の勤務になることはありません。
逆に、一般的には
日勤⇒日勤
日勤⇒準夜勤or深夜勤
準夜勤⇒準夜勤or深夜勤
深夜勤⇒深夜勤
などに勤務はあります。
多くの病院の就職募集要項には2交代勤務or3交代勤務等のざっくりとした情報しか載っていません。
しかしどの病院にも科によって特殊形態の勤務をしてる場所が多いので、就職を考えている場合は事前に確認しておくことをお勧めします。
勤務形態への理解を深めて、ご自身に合った勤務形態の病院で働けるようにすることで、精神的にも身体的にも楽になるので、是非病院探し等の参考にして頂ければと思います。
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