こんにちは!
夜勤をする看護師にとって睡眠の悩みは切っても切り離せない問題だと思います。
巷では睡眠を整えるための情報があふれかえってますが、意外と夜勤をしている職種の睡眠については詳しく述べられていないことが多いです。
日中だけ働くような一般的な働き方であればリズムも作れるので、睡眠習慣を整えやすいのですが、度々夜勤が登場することで睡眠習慣が安定せず、夜勤が身体の調子を狂わせるので、対策や指針のようなものが作られにくいのだと思います。
今回はそんな夜勤に従事する人のために、少しでも体が楽に、休みが快適に過ごせるような睡眠習慣について実際に夜勤を経験している私が、今現在も継続している生活リズムを整える方法を紹介します。
睡眠のメカニズム
基本的なことですが、まずは睡眠について知りましょう。
はるか昔、まだ電気などもない時代の人々の生活をご存知でしょうか?
電気もない人々が朝や夜を認識するのは太陽の光しかありませんでした。
なので、太陽が昇れば朝だと認識し、太陽が沈めば夜だと認識する。
当然ですね。
この当たり前の習慣は今の人間の遺伝子レベルにまで影響を与えていると言われています。
つまり人間にはみなさんご存知の体内時計が存在します。
この体内時計は切り替えにはスイッチとなるものがあります。
それが「太陽光」です。
朝太陽光が目から脳へ入っていくことで体内時計がリセットされて、新しい朝が来たと認識するそうです。
太陽光が睡眠のリズムを作る
睡眠時間と寝不足について
日本人の平均睡眠時間をご存知ですか??
多くの世界の先進国では8時間程度が一般的です。
成人の睡眠時間は年々減少していて6時間以下になる人は2015年の段階で40%を超えると言うデータもあるよ。
目覚め方改革プロジェクトHPより引用
図は日本人全体なので睡眠時間が多く見えるけど、働く世代の人々の平均睡眠時間が短いと言われています。
一般的に睡眠で身体が脳と身体をしっかり休めるのに最低源必要な時間は7時間とされています。
寝溜めにも諸説ありますが、一般的に寝だめは2時間までしか効果がないと言います。
つまり、毎日5時間しか寝ない人は1日約2時間の寝不足になります。
例えば、
2時間の寝不足を週5日続けたとします。
2×5=10 で10時間の寝不足が蓄積されます。
週末2日間に9時間睡眠をしたとすると2時間の寝溜め×2日分=4時間分の寝不足が解消できます。
結果、10時間-4時間=6時間の寝不足が蓄積されます。
この生活を1週間、1か月、1年と続けるとどうなるでしょうか??
慢性的な寝不足はどんな影響を与えるのか
慢性的な寝不足が続くと、想像の通り普段のパフォーマンスが悪くなります。
それだけではなく
✔︎いつもだるい
✔︎やる気が起きない
✔︎昼寝の時間が長くなる
✔︎集中力が低下する
✔︎イライラしやすい
などの悪影響が起こります。
慢性的な寝不足になると、
自身のパフォーマンスが落ちていることにも気づかず、パフォーマンスが落ちた状態をいつもの自分として認識してしまう
というのは一番怖いところです。
以上の話を踏まえて、7時間は寝ないといけないんだなということがわかると思います。
また余談ですが、とある研究結果で無睡眠の人と6時間睡眠の人の日中のパフォーマンスが似通っていて、7時間以上の睡眠をとっている人が6時間以下の睡眠の人より圧倒的に日中のパフォーマンスが良かったというデータもあるそうです。
慢性的な寝不足を解消するだけで、仕事の効率や仕事後の疲れ具合が軽減されたり、好きなことや勉強に打ち込む時の集中力も全く違ったものになるので、ぜひ体験してもらいたいと思います。
寝不足を自分のスタンダードの体調と勘違いしない
夜勤前の過ごし方
本題に入っていきましょう。
夜勤前の過ごし方ですが、
夜勤前は必ず仮眠をとりましょう。
特に午後の仮眠は、夜の睡眠を先取りする働きがあります。
ですので、夜勤前には、午後1時~3時までに90分の仮眠をとることがお勧めです。
これまでの研究で、50~120分の昼寝は夜勤中の眠気を減らす効果が認められています。
90分というのは一般的にレム睡眠とノンレム睡眠の周期の変わり目なので目覚めが良いとされているからです。
そして上記にあるように、夜勤前も最低7時間の睡眠を確保した状態で、朝起きて朝ご飯を食べて過ごされると良いかと思います。
出勤前の午後に90分程度の睡眠をとる
夜勤中の過ごし方
夜勤中はまとまった時間がとれそうであれば、1~2時間の仮眠をとる事がベストです。
時間帯はAM2~5時ぐらいが良いとされています。
ここでカフェインについてもお伝えします。
カフェインは眠気を覚ますで有名ですが、摂取後から30分程度してからでないと効果が出てこないと言われています。
なので、上記の1~2時間の仮眠の直前にカフェインを摂取することで、少しでも目覚めが良くなります。
また夜勤中はとてもお腹が空きます。
夜勤中、カップラーメンや脂っこいものも食べたくなりますが、そのような食事は消化が悪く、睡眠の質を下げてしまうので、ヨーグルトなどの消化の良い軽食を食べるのが良いとされています。
✔︎夜勤中は食事の内容に気をつけよう
✔︎カフェインは寝る直前に摂取する
✔︎仮眠時間に眠れなさそうならカフェインの摂取は控える
夜勤明けの過ごし方
光で人の体内時計がリセットされる話を最初にしました。
夜勤明けで帰宅する時、全身で太陽を浴びながら帰宅してませんか??
太陽を浴びるというより、目から太陽光が入ってくることがこの場合問題になります。
夜勤明けの太陽光は天敵なので、夜勤明けはサングラスをして目に光を入れないようにして帰宅しましょう。
自宅についてからも遮光カーテンや厚手のカーテンでできるだけ部屋を暗くしましょう。
夜勤明けの睡眠は4時間程度、取る方が良いと言われています。
ただ、起床は午後の4時までにしないと、夜間の睡眠に影響を与えるともいわれているので、
午後4時までに起きるつもりで4時間程度の仮眠をとるのがベストです。
午後に眠気が残れば、15分以内の短い仮眠をとると楽になります。
以上になりましたが、いかがでしたでしょうか??
大変な仕事ですので、少しでも身体を休めれるように調整していきましょう。
今の職場に満足できてる?
人によって合う職場、合わない職場があります。
看護師として働くと、病院によって、部署によって
学べること
患者さんキャラクター
働くスタッフの雰囲気
治療内容や看護のやり方
基本な看護方針
ステップアップの機会
勤務形態
残業の多さ
など、様々な違いがあります。
自分に合った働き方ができる環境を見つけることで、精神的にも身体的にも、経済的にも圧倒的に楽に働けるようになります。
たまたま1つ目の職場で自分にマッチした幸運な人もいますが、多くの人はそうではないと思います。
看護師は本当に素敵な職業で、看護師を目指す人も良き人格者の方ばかりです。
ただ、職場環境でそれが捻じ曲げられてしまって変わっていく人も多いのが現状です。
転職を迷っている方は下の記事を参考にして頂ければと思います。