前回に引き続き求人情報の見方について説明します。
しっかり情報を見極めて、継続して元気に働ける病院を探しましょう。
働く病院の勤務形態の特徴を知る
求人情報には必ず勤務形態の情報が記載されています。
ただ、多くの求人情報には2交代制、3交代制などざっくりとした情報しか載っていないことが多いです。
鵜呑みにして実際に働いてみたら、部署によって勤務形態は様々で、さらに遅番や長日勤など聞いてもいない勤務形態をつけられて自分の想像と違ったなんてことが起こり得ます。
詳しい勤務形態の特徴については以前の記事を参照ください。
病院見学の有無
一部の病院のWebサイトでは「病院見学ができる」と書かれているところがあります。
病院見学では、その病院に勤めるスタッフに病院内部を実際に案内してもらうことができます。
病院見学って言ってもみんな取り繕うから本当の実際の雰囲気は見れないんじゃない?っと思う方もいるかもしれません。
しかし私の経験上、
「病院見学の方が来るから丁寧に接してね」
と言われたり
「病院見学に来てるからいいカッコしないと」
と思って働いているスタッフはほぼいません。
スタッフは何も気にせずいつも通りの仕事をしているので、見学時に周りを見渡せば、ありのままの現場の雰囲気を感じることができると思います。
本当に気になる病院が見つかったときは思い切って、その病院に病院見学を依頼してみましょう。
基本的にはその病院や看護部に問い合わせると対応してくれます。
そして意外と時期に関係なくフレキシブルに対応してくれるところが多いですよ。
病院見学の時にチェックしておきたいポイントをお伝えします。
看護師の様子
やはり気になるのは看護師動きですよね。
患者さんへの接し方
周囲のスタッフへの接し方
言葉遣い
出しているオーラ
表情
これらは必ず確認しましょう。
また、新人らしき人を見つけたらその方もしっかり見ておきましょう。
教育の雰囲気なども見られれば尚いいですね。
患者さんの様子
意外と大切なのは患者さんの様子です。
自立して動ける患者さんはいいですが、もし見れるなら自立していない患者さんです。
プライバシーの配慮がしっかりなされているか、身なりは綺麗にされているか、ベッド周辺や布団は綺麗にされているか
これらは病院のスタッフが患者にどのようなケアをしているかをみるために重要です。
患者さんを直接見るだけで看護の質も垣間見れますよ。
設備とナースステーション
こちらも働く上では確認しておきたい内容です。
建物の新しさや古さ、使用している機器や器具も見れると良いと思います。
またナースステーションは一般の人は中までしっかり見ることはあまりできませんが、病院見学の際はしっかりと見ることができます。
ステーションが綺麗に管理されているかどうかはその部署の忙しさなどにも影響することがあるので確認しましょう。
病院見学はお互いの評価も兼ねている
病院見学する際に、病院側の質を評価すると思いますが、逆に病院見学に来たあなた自身も病院側から見られていることを忘れてはいけません。
見学する際は、挨拶を始め、服装や言葉遣い、振る舞いなど社会人としてのマナーを守って見学しましょう。
病院側は名前や出身などあなたの情報を控えています。
これは一時的なものでなく、しばらく保管されています。
実際にあなたが就職試験を受けようとした際に、その情報を第一印象の参考にされます。
つまり、いざ入職試験などを受けるときに、病院見学の印象が悪いとせっかくの努力が水の泡になり兼ねません。
もし、病院見学をしたいけれど自分で依頼しづらい方は転職サイトや紹介サイトを通して依頼することをオススメします。
資格取得の支援制度の有無
ステップアップを図りたい看護師にとって資格の支援制度があるかどうかは重要となります。
一般的には、在籍何年後から制度が利用可能など制限があることが多いです。
また病院によっては費用を負担してくれるところもあります。
そういったポイントは病院にとってもアピールポイントになるため、ホームページ等を隅々まで確認すれば、情報が乗っていることがほとんどです。
ただし病院が資格取得の費用を負担してくれる場合、資格取得後の2~3年間はその病院で勤務しなければならないなどの制限を設けていることもあるので確実にチェックしておきましょう。
教育体制・転職時研修の有無
教育体制の充実は働きやすさにも大きく関わって来ます。
プリセプター制度、ラダー制度など自分が受けたい教育体制が組まれているのかどうかを確認しましょう。
また上記以外にも院内教育で頻回に勉強会が開催されるなどの情報も得ることができる場合があります。
より多くの学びを得て、ステップアップしたい看護師にとっては教育制度はなくてはならないものです。
病院の特徴を知る
病院の特徴を知ることはキャリアや働き方にも影響します。
例えば、大学病院と民間病院では制度が大きく変わることがあります。
大学病院の特徴
大学病院は業務が完全分業化されているので、専門化・細分化された高度な知識と技術が必要になることが多いです。
より難しい疾患や珍しい疾患の患者さんの看護をする機会が多いです。
そのため各種研修や外部での勉強会、学会の準備をする機会も多いです。
たくさんの症例が見られるので、スペシャリストを目指す方や目標が明確な人に向いています。
知識はつく一方、大学病院には研修医を含め医師がたくさん在籍しています。
そのため、民間病院では看護師が積極的に行っている処置なども全て研修医等が行うために看護師は処置をあまり行わない状態がよく見受けられます。
つまり知識はつくが、技術があまり身につかない可能性が高いです。
1.珍しい疾患や重症患者が看れる
2.医師が多いため処置等の経験が浅くなる
3.勉強会や学会など学習の機会が多い
民間病院の特徴
業務があまり細分化されておらず、様々な疾患を持つ患者さんを看護する必要があります。
医師も大学病院に比べれば少なく、看護師の業務の幅が広いため、様々な経験を積むことができ、色々な状況への適応力が身につ来ます。
さらに「認定看護師」などの資格取得は大学病院よりも通りやすいと言います。
これは大学病院に比べて志望者が少ないため、推薦がもらいやすく、学校に通わせてもらえやすいからです。
業務の幅も広く、マルチになんでもこなせるようになる一方、専門性は大学病院に比べれば劣るのが民間病院の特徴です。
1.業務はマルチでなんでもできるが、専門性が薄い
2.医師が少ない
病院の取り組み
勤務する病院を探す際に病院の取り組みに注目したことはあるでしょうか??
病院の取り組みといっても様々ではありますが、病院が前向きに取り組んでいることは必ずアピールポイントとなっているため、Web等で確認できます。
教育に力を入れている、専門性のあるスタッフを育てる、残業の縮小、世界的な認定資格を所有している(JCI等)、子育てのバックアップ、離職率低下への取り組みなど病院によって様々ではありますが、多くは働くスタッフに直結する内容が多いです。
そのため自分にあった取り組みをされている病院で働くことはそれだけでメリットになりうることもあります。
ぜひ確認してみましょう。
求人情報の見方がわかったら
求人情報の見方がわかったことで、より理想の職場を見つけられる確率が上がったと多います。
求人サイトは費用もかからず求人情報を集めることができるので、併用して活用することでより理想の職場を見つける確率が上がります。
是非下記記事も参考にしてみてください。